好評再演 7回目

増大する輸出管理リスクへの対応

〜「防衛装備移転三原則」等の制定と国際研究開発をはじめ、
外為法による日米の安全保障貿易管理の動向を踏まえ、
企業防衛のノウハウを伝授〜


日時: 平成28年6月1日(水)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 35,200円(お二人目から30,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 玉木昭久(たまきあきひさ) 氏
森・濱田松本法律事務所 弁護士

 かつての「武器輸出三原則」を事実上緩和した「防衛装備移転三原則」が平成26年4月1日に閣議決定され、さらに同日付で「防衛装備移転三原則の運用指針」が国家安全保障会議で決定され、施行されるなど、防衛関係の高度技術装備品等をはじめとする国際共同開発の道が開かれた。
 しかし、こうした中で、総じてみれば、内外の安全保障貿易管理(輸出管理)は強化されている。かつての「ココム規制」の基本的な考え方や意義は、テロと地域戦争の時代に突入した近年、その性格を大きく変え、全地域を対象とし、とりわけ大量破壊兵器の拡散防止のための規制へと変貌してきているが、特に東アジア、中東、アフリカ地域の激動を受けて、より一層輸出管理の重要性が拡大し、それに関する企業リスクも増大してきている。他方、一般包括許可や輸出先国内での貨物等の再移転に係る規制の一部緩和等昨年4月及び7月の経済産業省の関係通達の大改正も定着しつつある。
 本講座では、かつて経済産業省に在職し、その後現在まで10数年にわたり独占禁止法や外為法など高度な企業法務の最先端で活躍する実務派弁護士であり、わが国の法曹界で安全保障貿易管理に関する規制のプラクティスを手がけることのできる極めて稀少で貴重な人材として、外為法の第一人者のひとりである講師が、複雑で難解な安全保障貿易管理について、受講者に幅広い応用力を養っていただくためにもその拠って立つ基本的な考え方をしっかりと踏まえつつ、制度の仕組みをフレームワークからやさしく説き起こし、輸出管理実務のポイントまで懇切に説明する。
 加えて、本講座では、わが国外為法令のフレームのみならず、近年、多くの企業を悩ます米国の輸出管理法制の概要についても解説するが、この項目は、他の同様の講座では通常触れられない制度まで踏み込んだ内容となっている。
 激動する国際情勢の中で、今後の輸出管理に関する企業リスクの低減と企業防衛のためにも、ぜひとも聴講されるよう、自信をもって強くお勧めする講座である。



1.安全保障貿易管理の目的
〜安全保障貿易管理の歴史と意義〜

 
2.国際的な輸出管理の4つの枠組み

 
3.日本の安全保障貿易管理制度の枠組み

(1) 基本法である「外国為替及び外国貿易法(外為法)」の体系
   
(2) 輸出管理違反に対する厳しい制裁と企業リスク
   
(3) 輸出管理の対象
〜貨物等輸出と役務(技術)取引とに関する各規制〜
   
(4) 輸出管理の3つの形式と規制対象 
a.リスト規制 
b.キャッチオール規制 
c.仲介貿易取引規制
   
(5) 輸出等に係る許可の種類 
a.許可を要する取引と許可を要しない取引 
b.個別許可と包括許可
 

4.防衛装備移転三原則等の制定と国際共同開発への影響

 
5.輸出管理の実務

(1) 実務の基本とフローの概要 
a.輸出者の自己責任が原則 
b.輸出管理の流れとチェックポイント
   
(2) 取引審査のポイント       

(3) 該非判定のポイント
   
(4) 用途チェックのポイント     

(5) 需要者チェックのポイント
   
(6) 輸出許可申請と許可取得     

(7) 社内輸出管理体制の構築

 
6.米国の輸出管理法令及び再輸出規制と日本企業

 
7.リスクマネジメントとしての輸出管理の重要性

 
8.定着した外為法及び同法関係の経済産業省通達等の
改正実務の概要



(*当日の講演の項目概要ですが、
当日の講演資料の項目と完全に一致しているわけではありません。)



【講師略歴】
東大法学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省、産業政策局、資源エネルギー庁、貿易局、中小企業庁等各部局の課長等を歴任。この間、1997年〜2000年公正取引委員会事務総局経済調査課長に在任。米ミシガン大学大学院経済学修士。2003年弁護士登録し、13年目を迎えている。外為法(輸出管理)案件や過去最大級の同法違反事件の弁護活動をはじめ、M&A案件、大型カルテル・談合事件、取引契約等に係る交渉等の独禁法案件及び不当表示等景品表示法案件等のほか、知的財産権法等も得意としている。さらに、会社法、労働法、環境関係法等の案件にも深く関与する等、外為法、独禁法、下請法や政府関係調整(ガバメント・リレーションズ)、知的財産法、さらには会社法並びに労働法等の分野にわたって守備範囲も極めて幅広く活躍。
著書に、
三省堂刊「Q&A新しい独占禁止法解説」、
東洋経済新報社「競争に勝つための新独禁法入門」、
その他レクシスネクシス刊「ビジネス・ロー・ジャーナル」を始めとする法務関係雑誌等において、外為法、独占禁止法及び下請法のそれぞれに関する長期連載等も含めた著作、論文、講演等多数。


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主催 経営調査研究会
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