近年、日本企業が米国訴訟に直面することが増加しており、ディスカバリへの対応が重要であることは、一般に理解されてきていると思います。他方、米国訴訟のディスカバリ制度や米国連邦民事訴訟規則の一般的な説明は目にするものの、具体的な実務対応については、十分な資料もなく、対応に苦慮されることも多いのではないかと考えています。そこで、本セミナーでは、ディスカバリの中でも、特に、コストやリソースの負担が大きく、また、対応も難しい文書等提出要求(Request
for Production)に対する具体的な実務対応に焦点を当てて解説します。
1.文書等提出要求(RFP)の概要
2.文書等の保全(文書等保全通知)
3.文書等のコレクション
(1)対象となる文書等の特定
(2)カストディアンの特定
(3)コレクションの実施
4.文書等のレビュー
(1)文書等提出要求の検討
(2)異議の方針の検討
(3)レビューガイドラインの策定
(4)レビューフローの構築
(5)サーチタームの検討
5.文書等の提出
6.文書等のレビューを踏まえた訴訟戦略の検討
7.質疑応答
【講師紹介】
2003年立教大学法学部卒業、2015年米国University of Washington School of Law卒業(LL.M.)。2003年から2008年まで、松下電器産業株式会社(現パナソニック)法務部門において勤務。2018年4月から、立教大学大学院法務研究科非常勤講師(裁判外紛争解決(ADR)法)。主に国内外の紛争解決に従事しており、特にクロスボーダーの紛争解決に注力している。
論文:
「クロスボーダー紛争における文書開示手続をめぐる実務上の留意点」(共著)月刊ザ・ローヤーズ 2016年8月号、「判例研究(14) 歌手名・音楽グループ名の商標登録をめぐる状況
―知財高裁平成25年12月17日判決(平成25年(行ケ)第10158号)(LADY GAGA事件)を題材に―」(共著)知財研フォーラム 2014
Summer (Vol.98)。
※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。