本講では、近時作成が義務付けられた一連の移転価格文書の作成及び更新の方法論を述べるものであり、中でも実務上の重要性が高いローカルファイル(「LF」)を主に述べるものです。
すなわち、近時の法改正により、2017年4月以降開始する事業年度においてLFの作成が法律上義務付けられました。わが国の企業が国外での事業展開により重点を置く中で、LFの重要性はより高まっています。
本講の話者は、課税庁で相当数の移転価格事案に関与した経験を有する者であり、また現在はLFの作成支援業務に関与しており、最新の知見を有する者です。
本講では、かかる経験及び知見に基づき、ごく実践的な議論を行うと共に最新の論点についても言及致します。特に移転価格文書の更新に係る留意事項は、未だ同種セミナーでの議論が限られているトピックであり、企業担当者様に貴重な機会を提供するものです。
1、LFの意義及び作成(及び更新)要領
@ 各担当部門と専門家の作業分担の最適化
A 問題事項の発見(見える化)
B 重要な無形資産の認定及び評価
2、作成実務上の論点
@ 新興国における移転価格文書の作成義務
A TNMM(取引単位営業利益法)の適用範囲、及び利益率レンジ
B 移転価格の調整方法と相当性
C 知的財産の管理と移転価格
提供書籍 大沢拓氏共著
「移転価格ローカルファイル作成実務と実践上の留意点」
清文社2018年4月発刊 |
講師紹介
大沢拓氏(ジョーンズ・デイ法律事務所、弁護士、カリフォルニア州弁護士)
2011年7月から2013年7月任期付公務員として、大阪国税局調査第一部調査審理課に所属。同任期満了後は、移転価格文書の作成支援業務に携わる傍ら、移転価格税制に関する情報発信(論考執筆及びセミナー)を行う。2018年4月清文社刊「移転価格ローカルファイル作成実務と実践上の留意点」を上梓。
※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。