ストレステストを考える

〜究極?の「モデル×ストレスシナリオ」を求めて〜


日時: 平成27年6月25日(木)午後1時00分〜午後4時00分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 34,700円(お二人目から29,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 中川秀敏(なかがわひでとし)氏
一橋大学大学院国際企業戦略研究科 准教授

 ストレステストは金融危機以前も金融機関のリスク管理手法の一つとして実践されていたが、金融危機を契機に従来のストレステストの枠組みが十分に機能していなかったことが露呈した。その反省もあり、バーゼル規制の新しい枠組みでは、自己資本のストレス耐性を評価するうえでより厳格なストレステストを行う方向に舵がきられている。
 本セミナーでは、ストレステストのあり方(リスク評価モデルの選択およびストレスシナリオの作成)について、最近発表された論文に見られるストレステストへの応用を意識したリスク計量モデルをいくつか紹介しながら、純粋に計量的な視点から検討していく一方で、理屈通りには運ばない現実のストレステストとどのように折り合いをつけていくべきかを考えたい。



1.ストレステスト高度化のための計量モデル
(1)そもそも「モデル」にストレステストの高度化を
期待できるのか?

(2)マクロ経済変数および潜在変数を考慮するポートフォリオ
信用リスクモデル
(Jimenez and Mencia(2009))

(3)システミックリスクを考慮するネットワークモデル
(Cont et al.(2013)他)


2.「空気を読まない」ストレスシナリオ

(1)ストレスシナリオに関する注意点

(2)「空気を読まない」ストレスシナリオをどのように作るか?
−リバース・ストレステストの考え方を用いて
(Breuer et al.(2012))

(3)究極のストレステストとはどのようなものか?
−ストレステストを本当の意味でリスク管理に活かすために



【講師略歴】
2000年3月:東京大学大学院数理科学研究科博士課程を修了。
博士(数理科学)
2000年4月〜2003年1月:株式会社エムティービーインベストメントテクノロジーズ研究所(現・株式会社三菱UFJトラスト投資工学研究所)研究員
2003年2月〜2008年3月:東京工業大学 理財工学研究センター助教授、大学院イノベーションマネジメント研究科助教授(2007年4月より准教授)
2008年4月より現職

著書として
『クレジット・リスク・モデル』
(共著、金融財政事情研究会、01年)、
『オペレーショナル・リスクのすべて』
(共著、東洋経済新報社)。

訳書として

『ファイナンスへの確率解析』
(共訳、朝倉書店、00年)、
『リスク・マネジメント』
(共訳、共立出版、05年)、
『定量的リスク管理』
(共訳、共立出版、08年)、
『クレジット・デリバティブ』
(監訳、ピアソンエデュケーション、08年)。


※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。
主催 金融財務研究会
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