中国現地法人の財務会計業務チェックリスト

2012/10/01
2012/10/01

先週の木曜日に7年間中国の駐在し、前日に上海から帰国されたばかりの加納尚先生のセミナー
「中国現地法人の財務会計業務チェックリスト」を受けてきました!

いつもこのブログではセミナーの告知ばかりしていますが、たまにはこうして実際に受けてみることも
あるんですよ!

さてさて、今回のセミナーですが、
中国には現在多くの日本企業が進出しています。
しかし、習慣や制度等の違いから
日本で当たり前に行われていることが中国では行われていないことが多々あります。
そこで、財務会計業務の可視化・レベルアップ、日本親会社への報告、安定的な財務会計プロセスの運用をしたい方のために、チェックリストを作成し、よくある問題の紹介やその改善策を解説するというものでした。

資金管理、購買・在庫管理、販売管理、労務費管理、固定資産管理、原価計算、会計処理、決算報告まで幅広い分野にわたって詳細なチェックリストでした!

いくつか私が印象に残ったものを紹介しますね。

チェックリスト:現金日記帳及びヒアリングのより現金の保管限度額が定められ、遵守されているかを確かめる。また、現金取引額と比較して現金保管限度額が過大となっていないかを確かめる。
問題点:現金の限度額が定められておらず、現行に行く手間を省くため、多額の現金を金庫の中に保管している。

チェックリスト:いったん検収入庫した後に、不良品や品違い品が判明した場合、仕入先への返品事実を財務部に伝達する整備され、運用されていることを確認する。
問題点:現場の判断で仕入れ品を仕入先に返品するが、その事実が財務部に伝達されていない。その結果、仕入れ代金を過大に支払ってしまう。

チェックリスト:工程にある未使用原材料が多額である場合、月末に原材料倉庫に倉戻しを行い、会計上も仕掛品勘定から原材料勘定に振り戻されていることを資料閲覧及びヒアリングにより確かめる
問題点:原材料出庫手続きの手間を省くため、一度に大量の原材料を出庫させる。その結果、製造工程内に大量の未使用原材料が保管されている。

チェックリスト:固定資産購買に際して、合う見積もりを原則としている旨をサンプリングによる資料閲覧及びヒアリングにより確かめる。
問題点:固定資産と原材料の区分が不明確。本来、原材料費として製造原価に含められるべきものが、固定資産として原価償却されていない。

チェックリスト:財務会計規程が作成されており、財務部及び関連部署が閲覧できる状態となっていることを確かめる。
問題点:財務会計規程がない。財務会計規程があっても、実際の運用と異なっている。または中国現地法人独自のものであり、日本親会社の経理規程や会社方針と整合していない。

これらすべてに対し、セミナー内では改善策も教えてくれました。

チェックリストは100項目にも及び、よくある問題点は60項目以上も提示してくれました!
みなさん、いかがでしょうか?
えっ?!そんなこともあるの? と思いましたか? それとも 予想通りだな でしょうか?

セミナーではさらに最近メディアをにぎわせている中国の現状なども教えてくれました。
やはり、地域によってだいぶ温度差が違うようですね・・・・日本人が多く駐在している上海は
発展しているということもあってか特に問題はない
と加納先生が言っていたのでなんだかほっとしました。

そのほかにも中国でビジネスするうえで欠かせない概念、「発票」の説明もあり、非常に充実したものでした!

加納先生、3時間のセミナーありがとうございました!

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